君が笑うなら。。。
日比野「勝負ってなにで勝負すんだよ・・・」

中西はニシシと笑いながらこう言った。

中西「課題をちゃんとやってきて答えがあってる数で勝負だぜ!」
日比野「はぁ?お前、絶対に自分が有利だからそういってるだろ。」

即効で拒否の体制をとる日比野。しかしその中西の提案を後押しする者が、

神田「いいんじゃないか?ちょうどお前ら同じレベルだし。」

神田は冷静に二人をみながら言った。そして続けざまにこう言った。

神田「それに俺からみてもちょっと元気が数学苦手なだけだし、正直、どんぐりの背比べみたいなもんだろ。どっちが勝ってもおかしくはないさ。」

この時、日比野はおかしいのはお前の目じゃないのか?と思っていた。
中西は神田の言葉にうん、うんと頷きこう言った。

中西「そんで負けた方は罰ゲームってのはどうよ?ペナルティが付けば嫌でもお互いにやる気になるっしょ!まぁ、それに俺は負ける気しないしな。」

まるで、まさか逃げるの?と自信気な顔で日比野を見つめる中西。
それに対し日比野は、はぁっとため息をつき

日比野「よかろう・・・その自信に満ちた面を絶望にかえてやるよ!」

と中西に負けずと啖呵を切ったのだった。



~そして今の教室~

神田「とまぁ、そんな事がございまして・・・って覚えてるよな?」
日比野「お、お、おう!!(そういやぁそんな約束してた、俺!!)」

昨日の自分に猛烈に怒りを覚えると同時に中西にこれから言い渡されるであろう罰ゲームに若干の不安を覚える日比野。

中西「うっし!なら罰ゲームどうっすかなぁ!!」

いつものにやけ顔がより一層、にやけ顔になる。そしてあれは違うな、これも違うなといいながら楽しげに罰ゲームを考える中西。
頼むから割と簡単なことにしてくれとひそかに願う日比野であったがその願いは脆くも一瞬で崩れ去ることになる。

中西「OK!!決まった、お前の罰ゲームは・・・誰かを一発ギャグで笑わせて来い!!」

はい、キター!!中西お決まり突拍子のない罰ゲーム。

日比野「誰かってアバウトすぎんだろ!!」
中西「あ、確かにそうだよな。ん~簡単に笑っちゃうやつチョイスしちゃうとつまんねぇもんなぁ」
日比野(しまった!!無駄なナイスアシストしちまった!!)

相変わらずの自分の失態に自己嫌悪に襲われる日比野。その横では楽しげに獲物を探す中西。
神田も少し楽しげに一緒に獲物を探し始める始末。
しばらくすると中西が獲物を発見する。

中西「じゃぁ、元気!!あの娘だ!あの娘の目の前で一発ギャグな!」

中西が指差す方向をみやると日比野に衝撃が走る。
そこにいたのはクラスでもある意味浮いた存在の女子だった。

日比野「マ、マジかよ・・・」

そう、そこにいるのは無表情、無愛想、無口の3Mが揃う女子、杉浦日向であった。
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