君が笑うなら。。。
~お昼休み~

青葉西ではお昼に購買をしに近くの商店街のパン屋さんが売りにくる。
基本的に皆、お弁当であるが購買の人気は高く、お昼になると購買が大混雑するのである。

日比野「かぁー!出遅れたぁ~」
中西「まぁ、しゃあねぇよ、4限目の授業おしてたし。」

日比野、中西も購買の常連である。
列の後ろに並び順番をまつ2人

日比野「にしてもさぁ・・・さっきの罰ゲーム、マジで地獄だったぞ」

日比野は罰ゲームを思いだしながらため息をつく。

中西「アハハ!あれはマジ受けたわ(笑)」
日比野「受けたわっじゃねーよ!こっちゃいい被害者だよ!」

クラス中の冷たい視線を一斉に浴びた精神的ダメージがいまだに尾をひいてるようだ。

中西「いやぁ、すまんって!まさかあんな結果になるとわ思ってもなくてさぁ。」

両手で拝みながら日比野に謝る。

日比野「いや、安易に想像できただろ・・・」
中西「無反応までは想像出来たけど冷たい言葉まで投げ返してくるとわ思ってなかったよ。」

前に進み出した列に沿いながら歩く。

日比野「ていうか杉浦とお前って1年のとき同じクラスだったよな?」
中西「そだな!でも一言も喋ったことねぇよ!」
日比野「そうなんだなっていうか想像出来るわ。あいつと喋るやつみたことないからな。」

杉浦は1年の頃からちょっとした有名人である。
誰とも話さないし友達と行動する姿も見たものはいないらしくずっと黙ったまま常に1人で過ごしている。
しかし中西から意外な情報が入る。


中西「あ~・・・基本的に誰とも話さないけど高石っちとは話すぜ。」
日比野「へっ?高石って高石ゆかのことか?」

高石ゆかとはクラスの中でも飛び抜けた有名人である。容姿端麗、運動神経抜群、勉強もできると非の打ち所がない女生徒だ。
おまけに最近では生徒会役員で副委員長を任されているという絵にかいた完璧な生徒象である。

日比野「なんで高石が杉浦と?」

不思議そうな顔をする日比野。

中西「高石っちと杉浦さんは小学校からの幼なじみなんだとよ。」

へへっと鼻をかきながら自慢気に話す中西。

日比野(お前の事じゃないのに何で自慢気なんだ・・・)

ようやく購買のカウンターについた。

日比野「えーと・・・おばちゃん!焼きそばパンとコロッケパン!」
おばちゃん「あいよ!300円ね。」

残り少ないパンの中からパンを選びお金を渡す。日比野の定番はこの組み合わせだ。

中西「俺はクリームパンとクロワッサン!」
おばちゃん、「あい!250円ね!」

中西もパンを買い、二人して購買を後にした。
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