怖い短編集
私が見たかぎりでは、

私の家の近くに

人影はなかったが、

それでも私は落ちつかず、

窓とカーテンを閉め、

泣きそうになりながら、

ベッドの上に腰掛けた。






〈 何で私が、

死ねばいいと思われるほど、

誰かから憎まれなくては

ならないの? 〉






私は、

自分が誰に憎まれている

かもわからないまま、

ただ、圧倒的な憎しみに

怯えていた。






私が誰かに

恨まれるようなことをして

憎まれているならば、

因果応報というものかも

しれないけれど、

こんな理不尽な憎しみを

どうして私が

受けなくてはならないのか?






私はその日、

受験勉強もままならず、

怯えながら布団の中に

潜り込んだ。
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