怖い短編集
私は、今が自分にとって、

一番大切なときだと

自分に言い聞かせ、

時間を大切にしながら、

毎日を過ごしていた。






私は、あんなイヤガラセの

メールに惑わされて

大学受験に失敗するわけには

いかなかった。






K大学医学部、

現役合格というのは、

今の私の夢だし、

私の両親の夢だった。






私は、あの二度と見たくない

わけのわからないデタラメな

アドレスの受信を

拒否設定にした。






これでもう、大丈夫。






これで私は、

悪夢から解放される。






そう思っていたその日の夜中、

またしても、私のスマホの

着信音が鳴った。






私はそのことにドキリとして、

慌てスマホを手に取った。
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