怖い短編集
私はもう一度、

車の中から辺りを見まわし、

この事故の目撃者が

いないことを確認すると、

暗く細い道を車で走り出した。








私の鼓動は早くなり、

私は今にも

吐き出しそうだった。







もしもあのとき、

私があの人影に

もっと早く気づいていたら……。








私のアクセルを踏む足は、

プルプルと震え、

ハンドルを握る手からは、

ベタついた汗がにじみ出ていた。
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