怖い短編集
次の日に
僕がまた公園に行くと、
二つしかないブランコの一つに
また右頬にアザがある女の子が座っていた。
その女の子は、
思いつめた顔で
じっと下を向き、
静かにブランコを揺らしていた。
どうして、
またこの子が……。
人気のない
小さな公園にいる人なんて、
僕とこの子しかいなかった。
僕はいつも座る
ブランコの近くに立って、
しばらくその女の子を見ていた。
ずっと下を向き、
ブランコを揺らしているこの子は、
いったい何を考えているのだろう?