怖い短編集
僕は、
右頬にアザがある女の子に
いくつかの疑問を抱えながら、
女の子の隣りで空いている
ブランコに座った。
そして僕は、
憂うつな気持ちで下を向き、
静かにブランコを
揺らし始めた。
僕には、
帰る場所がない。
逃げていきたいけど、
逃げ場所もない。
僕は、
あとどれくらい
つらい夜を過ごせば、大人になれるのだろう?
僕がそんなことを考えていると、
僕の胃は、
いつものように
キリキリと痛み出した。