爽やか男子の裏の顔
今日の部活が終わり
一年生が片付けを行う。
男子バスケ部も同じように片付けをしていて
倉庫にボールを片付けに行ったら
蒼くんがいた。
「あ、これで終わり?」
昨日のキスが何事もなかったかのように
平然としている。
わたしが
何も答えないでいると
「おーい、みお?
どーしたー?」
そう急に馴れ馴れしくみおなんてよんでくる。
「勝手に馴れ馴れしくしないでよ」
そうピシャッと言ったのに
一瞬悲しそうな目をした蒼くんは
「じゃあ、みおり。
お疲れ様。」
そう言って倉庫を出て行った。
私も出ようとした時
前を歩いていた蒼くんがこっちを振り返って
ほっぺにキスを落として来た。
「な、な、な、に?」
顔を真っ赤にして
目を見開くわたしに
蒼くんはしてやったぜって感じで
「そんだけで赤くなるなんて
みおりはガキの頃のまんまなんだな。」
その言葉にイラッとしながらも
なにか引っかかる。
「ガキの頃って
蒼くんは知っているの?私のこと。」
そういった時には
蒼くんはぱっと顔を背けて
走って帰ってしまった。
ちょっと、
質問にも答えず逃げるなんて
キスされ逃げ出し。
またしても
不意打ちのキスを食らったわたし。
(ほっぺにだけど)