爽やか男子の裏の顔
あぁ、そういえば
みおりは小さい頃から大で虫嫌いで
よく俺にすがっていた。
その頃からおれは
みおりを守るのは俺だけっておもって
約束したんだ。
「俺が守ってやるから」
そう言って美織の部屋に入る。
初めて入った部屋は、
シンプルだけど
女の子らしい部屋で、
その部屋に似つかない
茶色いアイツが
窓にへばりついていた。
俺はそれをティッシュでつかみ
窓の外に放り投げた。
「あ、ありがとう~!」
そう言って抱きついてきた美織。
おいおい、
ちょっとこの状況やばくねぇか?
好きな女と二人っきりで
こいつは無防備に抱きついてきて
気づいた時には
おれもみおりに抱きついていた。
「へ?蒼くん?」
慌てて離れようとするみおりを
そうはさせまいと
より強い力で抱きしめた。
「く、くるしいよぉー」
さすがに強すぎたか
力を緩めて
みおりの顔をじっと見つめる。