あのね、本当はね。
次の日、新多がいつものように私の所に来た。
何だかいつもよりご機嫌で…。
「なぁ、真緒梨。明日デートしない?」
「デート?」
「あぁ」
…勘違いを解く、チャンスかも…。
「うん、いいよ」
「やっり~」
“友達”の時には見せなかった、子供のような笑顔。
その時、初めて
新多を可愛いと思った。
…きっと、その顔は彼女にしか見せないんだろうな。
意外と知ってるようで全部を知ってはいなかったんだ。
新多の事ー…。