笑う門には福来たる!!
足を挫いたのは、本当だったようで

翌日、誠十郎が来た


「足挫いたくらいで、二、三日も休めるかよ!!過保護なんだよ!まったく!!」



すっかり元気そうで、良かったと皆が安堵した


「しかし、別嬪だったなぁ?」

「うんうん!俺…魅入っちゃった!!」

「ところで、お前いくつだ?」

「十九だけど」

「え! …本当?」

「何?いくつに見えてたわけ?」

「総司より上かなってくらい」

「沖田さんの歳知らない」

「二十歳ですよ」

「変わらねぇじゃねぇか」

「いや…俺らと近いかなって」

「永倉さんいくつ?」

「二十五」

「あ~それくらいに見られるよ」


歳のことなど、さほど気にもしていない

誠十郎は、ぴょこっと足を引き摺り

立ち上がる


「よっしゃ!掃除しよっと!」

「いやいや、今日は、やめとけよ!!」

「そうだよ!!その足で無理するな!!」

「お前らも過保護かよ!!」

「誠十郎~儂のところに来ず、遊んでおったのか?」

「わっ!!芹沢さん!!いつの間に!!」

沖田が驚く

誠十郎は、ヒョイと芹沢に担がれる


「こら!!下ろせ!!」

「歩くのに辛いだろう?良いではないか」

「下ろせ!!馬鹿!!」

「馬鹿とはなんだ?足が痛いってこの前は素直におぶわれたではないか?」

「もう、そんなに痛くない!!」

必死に抵抗するも、そのまま連れ去られて行った



「芹沢さんにあんな口きけるのは、誠十郎くれぇだな…」


「まったくだ」


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