笑う門には福来たる!!
おまさの産後の世話もあり

誠十郎が原田家に居たときの事



「誠十郎!!」

「父上、母上」



誠十郎が子供を妊ませたと噂を聞いた
両親が、家に押しかけてきたのだ


「誤解です!!お世話をして頂いております!」

おまさが間に入るが、両親ともに
誤解をしたまま

少しヤケになった誠十郎が

「俺は、結婚したい人が別にいる」

「嫁を迎えたいなら、言えばいい!!」

「そうじゃなくて」

「婿養子に出すつもりはないぞ!!」

「嫁に行く」








その言葉をすぐに理解したのは、母

「やはり、女子なのね」

「俺、女です」


バシーーーン



父は、よく理解が出来ていないが

誠十郎を引っぱたいた



「申し訳ありません
父上、貴方の息子でいれたことは、俺の誇りです
母上、本当の子のように叱ってくれたり
心配してくれて
ありがとうござました
お世話になりました」

「誠十郎… 帰っていらっしゃい
よく話をしないとね?」


「おまさ、悪い
原田さんによろしく伝えてくれ」


「ちょっと!!誠十郎!!」




誠十郎が原田家を出て行った





呆然と立ち尽くす父親

「女子だって、貴方の子供にかわりないでしょ?
どうして、叩いたりするんです?」



両親も原田家を出た




帰ってきた原田が、おまさから話を聞いて

すぐに屯所に引き返した




「土方さん!!
誠十郎の親がうちに来て、勢いで
女だってばらして、父親を怒らせたらしい
んで、誠十郎が出て行った」


「あの……馬鹿」




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