お姫様はメイド服!?
「待て」

城の入口に着いた時,銀の鎧を来た1人に止められた。

「名を名乗れ」

感情の込もっていない声。

「耶桜国の女王姫と,その使いのレオン・フォートニードだ」

鎧の人の問いには,レオンが答えてくれた。

「耶桜国…。
話は聞いている。入れ」

きっと,ドランが先に連絡してくれたんだ。

カグヤは,中身を思い出さずに,ポッケに入った御守りをギュッと握った。

「行きましょう」

レオンの言葉に,ゆっくり馬を歩かせる。
馬の上で,カグヤは何度も何度も深呼吸をした。


「お待ちしておりました。
馬を置いてこちらへ」

玄関に着くと,白髪の腰が曲がったお爺さんが立っていた。

2人は馬を降り,玄関の扉に近付いた。

大丈夫…
あたしならできるわ。

魔法の言葉を,心の中で唱えた。
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