お姫様はメイド服!?
ゴキブリがいた廊下を,何とかクリア?し,一つの扉の前に着いた。

「こちらが,この国の王。バーレ・トルローレイ様の部屋です。」

「バレトル?」

カグヤがそう首を傾げると,レオンが耳打ちした。

「バーレ・トルローレイです!」

「あぁ!」

「そういえば,姫は聞き間違いも多いですよね…」

クスクスと,肩を揺らして笑うレオンを,カグヤは睨んだ。

「お二方,どうぞお入りください。」

「あ,はい!ほら!行くよ!」

スタスタと部屋に入っていくカグヤは,ここが敵陣だという事を忘れているだろう。
それは,肩を震わせながら部屋に入るレオンも一緒だ。

「失礼します。」

部屋の中は,ゴキブリがいて汚い廊下を疑うほど,とても綺麗だった。
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