お姫様はメイド服!?
バーレの問いに,ニッコリ微笑むカグヤ。

「ただ単に,戦争を止めてもらうんです。」

詳しい説明は,ものすごい短かった。

「フッフッフッフッ…」

広い部屋に,バーレの笑い声が響く。

「その話は聞けませんな…」

バーレの言葉に,眉間に皺を寄せるカグヤ。

「なぜですか…」

低い声を出すカグヤを,レオンはチラッと横目で見た。

姫…キレないでくださいよ…。

「当たり前でしょう。
戦争を止めて,何をしろと?
このままでは,私の国は衰えていくばかりだ…。
それに…」

ニヤッと笑ったバーレは,こう付け足した。

「この世界は,戦争が当たり前なのだ。
私等が戦争を止めても,他の国は当たり前のように戦争をしているのだぞ?」

この時,黙り込んだカグヤを見たバーレは,勝った…と微笑んだ。
しかし,カグヤが黙った理由は,言葉を無くしたわけではない。
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