お姫様はメイド服!?
長い茶色の毛に,茶色の目。
長く振られる尻尾は,金色に光る毛並みを揃えている。
顔と体を銀の鎧で包んだまるでロボットのような…

「ライオン…」

目の前の大きなライオンに,目を丸くしているカグヤ。

「姫,ここから出ましょう!
上に乗って!」

ガルルルとは言わなかった。

「喋れるんだ…」

上に乗りながら,ふさふさのたてがみを掴む。

「ちゃんと掴まっていてくださいよ!」

「うん!」

レオンは,大きな爪で扉を破ると,廊下を走り出す。

「速ーい♪」

呑気なカグヤは,こんな状態でもはしゃいでいた。

「レオン!敵!」

カグヤが指を指す方には,たくさんの兵隊。

「余裕ですッ…」

そのたくさんの兵隊を,レオンは飛び越えた。

「レオン,すごーい!!!!」

あっという間に,玄関に着いてしまった。
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