お姫様はメイド服!?
その時,パチパチと拍手が聞こえた。
顔を上げると,バーレが笑っていた。

「傑作だ!ルウにも見せてやりたかった!
良い絵だ!」

ゆっくりと立ち上がるカグヤ。

「ほら,お前の大事なウサギだ。
返してやる。」

ポイッと,ラビーをレオンの上に投げるバーレ。

「良かったな!
愛する奴に守ってもらえて!
そのライオンに感謝するんだな!」

そう言いながら,部屋を出て行こうとするバーレ。

「待て」

カグヤの声に,バーレは足を止めた。

「なんだ,まだ何かあるのか?」

そして,カグヤを振り向き,目を丸くした。

「お前…誰だ!?」

驚くバーレを,カグヤは鼻で笑った。

「あたしを忘れたのか?
耶桜国の女王姫,天草姫久耶だ!」

赤く長い髪を揺らし,真っ赤な目をバーレに向ける。
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