お姫様はメイド服!?
「どうして,死のうとしたんですか!
女王姫が死ぬくらいなら,負けを認めた方がましです!」

そっから聞いてたんだ…

「あたしは嫌だったの!
負けを認めて,耶桜国があいつの物になるのが!
嫌だったの!大好きな皆が,あいつに頭を下げる事になるのが!」

思い出しただけで,腹が立ってきた。

「だからって,あなたが死んだら,皆が悲しみます。」

怒りながら言うカグヤに対して,レオンの声は落ち着いていた。

「あなたが死んだら,耶桜国はどうするんですか?
あなたは,女王姫である前に,皆の希望なんですよ?」

希望…

「だったら,あの時どうすれば良かったの?
ラビーさんを気にせず,力を使えばよかった?」

そう涙を流すカグヤに,首を振るレオン。
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