お姫様はメイド服!?
「父さん!何で来るのよ!」

入って早々,カグヤに怒鳴られる久王。

「娘の元に父親が来て,何が悪い!」

久王も負けじと言い返す。

「チョットは空気読みなさいよ!
今,レオンと楽しかったのに!」

「空気だと?
空気は目に見えないのに読めるか!」

しーんと静まる部屋。
レオンは,笑いを堪えて肩を震わせている。

勝った♪

そう思った久王は,ニヤッと笑う。─が,

「バカじゃないの…」

娘の冷たい言葉に,膝を付いた。

「レオン…」

久王が,声に出さず笑っているレオンを睨む。
「笑ってんじゃねー」

それでも,レオンは止まらなかった。

「で?何しに来たの?」

娘兼女王姫は,父兼元王を見下している。

「あぁ,話がある。
レオンもここにいてくれ。」

「はい…」

少し勘づいているレオンは,ゆっくり頷いた。
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