お姫様はメイド服!?
それから20分後…

「もー!いつまで追いかけてくるのよー!」

まだ追いかけっこは続いていた。

ギャハハ!ギャハハ!

「もう…無理かも…」

カグヤは,地面に倒れこむ。

ギャハハ!ギャハハ!

「あたし…今度こそ死ぬんだわ…」

この時,カグヤは自分に力がある事を忘れていた。

ギャハハ!ギャハハ!ギャッ!?

「カグヤ!」

聞き慣れた声と共に,ピッグバードの鳴き声は消えた。

「あなたは…何してるんですか?」

「レオン…」

倒れたまま,呆れた顔のレオンを見上げる。

「あなたには,力があるでしょう?」

「…………。」

カグヤが何も言わないのは,忘れていたからだ。

「ほら…掴まって…」

そう言いながら,手を差し出してくるレオン。
カグヤは,顔を背けた。
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