お姫様はメイド服!?
「ラビーはさ…」

彼の低い声に,身体が震えた。
私を見つめる黒い瞳に,吸い込まれそうな気持ちになった。

「俺に惚れてるんだろ?」

さっきの泣いていた時とは全然違う。
私が好きな,彼の表情。
足を組んで,ニッコリ微笑む彼は,いつもの彼じゃなかった。

「なぁ…そうなんだろ?」

その言葉に,我に返った私は急いで顔を背け,口を尖らせた。

「悪い…?」

素直になれないのは,私の性格のせい。
彼の顔が見れないのも,私の性格のせい。

「ラビー…こっち来て…」

ポンポンッと,ベッドを叩く音がした。

「早く…」

そう急かされ,嫌々…本当は,嬉しかったけど…久王の隣に座ったの。
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