お姫様はメイド服!?
でも,幸せな時間は長くは続かなかった。

戦争が終わった日…
彼は私に言った。

「俺…役目も終わったし…帰るわ…」

何て言ってるのかわかんなくて,何度も聞き直した。
夢かと思って,何度も頬を抓った。

でも,彼の言ってる事は変わらない。

「嫌…嫌よ……嘘でしょ?」

何度も何度も彼の胸を叩いた。
涙を流した。
泣き叫んだ。

それでも…何も変わらなかった…。

「いやぁぁぁぁ!!!!」

そう叫んでも,彼は私に何も言ってくれなかった。


彼は,王子様なんかじゃない。
王子様は,お姫様にこんな事をしない。

それとも,私がお姫様じゃないの?
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