お姫様はメイド服!?
「女王姫様。どうでしょうか?」

鏡を見ると,メイドさんがいた。
髪を巻いたら,余計にメイドに見える。

「ありがとう。気に入ったわ」

メイドみたい…なんて言えないカグヤは,笑顔でそう言った。

「ありがとうございます!そう言っていただけると嬉しいです!」

女は,そう頭を下げると,部屋から出ていった。

パタンと閉まるドアを見届けると,もう一度鏡を見る。

「どっからどうみても…メイドだよ…。」

カグヤは顔を振り,ヨシッと気合いを入れると,部屋を出た。

「女王姫…とてもお美しいです。」

「ありがとう♪」

心からの作り笑いをドランに向けた。

「でわ,こちらへどうぞ。」

カグヤは,ドランのあとを着いていった。

着いた場所は,ものすごく大きい扉の前。

見上げると,首が痛くなる。

「じゃぁ,行きましょうか」

ドランは,大きな扉に手をかざした。

ギギ…と自動ドアのように開く扉。
おいしい匂いがカグヤを包んだ。
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