お姫様はメイド服!?
ついた所は,ボロい家。
女は,ドアを開けると,俺を振り向き手招きした。

入る事をためらいながらも,ゆっくりと家に入っていった。

「女…お前,1人で暮らしてるのか?」

俺がそう言うと,ツカツカと近付いて来て,勢いよく紙を突き出した。

『あたしの名前はマーラ!』

「マーラ…??」

女は,ニッコリ笑って頷いた。

変な女だ…

それが,あの時の俺の気持ち。
いきなり引っ張ってこられて,俺様に怒ったり笑ったり…。
人間のくせに,馴々しくて…

『お礼にあたしの手料理を食べさせてあげる』

ほら…やっぱり俺に笑ってる。
なんなんだよ…

『いらないの!?』

「え?あぁ…いる。」

次は怒られた。
しかも,俺様が戸惑ってる?

目の前で,コロコロ笑ってる女を,ジッと見つめた。
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