お姫様はメイド服!?
「ふーん…
店でも出したらどうだ?
そしたら,もっといい生活ができるんじゃないか?」

俺がそう言った時,一瞬顔が曇った女を,俺は見逃さなかった。

『ありがと』

まぁ…その後に,満面の笑顔で笑ったから,気にはしなかったけど…

「ありがとな…
そろそろ帰るわ…」

気付けば,外は暗くなりかけていた。
俺は,食べ終わったにも関わらず,この女とずっと話していたんだ…。

『こちらこそ♪
良かったらまた来て?
あたし,レパートリーがいっぱいあるの♪』

そう書かれた紙を見た俺は,なぜか素直に頷いてしまったんだ。

ニコニコ笑って,俺に手を振っている女に片手を挙げると,家を出た。


俺は…
何をしてたんだ?
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