お姫様はメイド服!?
「おや?知らぬのか?
おかしいな…こやつが,お主を逃がした所を見た者がおったのだが…」

わざとらしく言う男。

「知らないな…」

俺は,首わ傾げて口端を上げた。

「あぁ…そうだ。
この城の警備を,もっときつくした方がいいと思うぜ?
簡単に逃げられちまうからよ♪」

そして,そう付け足す。
男は,少し黙り,兵を呼んだ。

「この女を出せ。」

その口振りは,嫌な予感を大きくさせた。

「では,我等は部屋に戻るとするか…
余興でも見てはいかがかな?」

「…………」

俺は,前を歩く男に黙ってついて行った。

まだか…
こいつ…何をする気なんだ?
まだ,女に自由を許されたわけじゃない。
気が抜けないな…。
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