お姫様はメイド服!?
「ランシャー殿は打ち首,火炙り,首吊り…どれがお好きで?」

男に話しかけられ,俺の視線は女から外れる。

「どれも好きじゃねーな…」

そう言う俺に,男はニヤニヤし始めた。

「じゃぁ…何がお好きで?」

どうすっかな…
俺が言えば女は殺される。
ゆっくり視線を女に向ける。
女は,俯いている。

助けに来たんだ…
迷ってなんかいられねー!!!!

「あの女を逃がすってのはどうだ?」

ニッコリ笑って男を見上げた。
クックックッ…と,男の体が震えている。

「おもしろい男だ…」

カチャリ…と,隣りで音がした。
レオンが剣を握ったんだ。

「裏切り者を逃がせだと?
ふざけるな!
元はと言えば,お主が悪いのではないのか!?」
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