お姫様はメイド服!?
今はこいつが悪いとは思わない。
それは…

「今,お前を許す事ができたのは…えっと…」

答えは分かってる。
分かってるんだ…。
でも,声に出す事ができない…

「その…」

キィィィン!!!!と,レオンが男の剣を弾き飛ばした。

「好きだからだよッ…」

その音を合図に,やっと言った。
静かな時間が流れる。
その間,俺はマーラに見つめられていた。

「~~~!!!!」

恥ずかしくなった俺は,しゃがんで顔を隠した。

あーもー!!!!
俺,マヂかっこ悪ィ…

「見んじゃねー!!あっち向いてろッ!!!!」

ぜってー耳まで真っ赤だ…
あー本当に…格好悪い。

「クスクスクス…」

へ?

「ランシャー…ありがとう…」

すぐ近くから聞こえる声に驚いて顔を上げると,笑顔のマーラが俺と同じ高さにいた。

頬に,涙の跡がある。
< 226 / 240 >

この作品をシェア

pagetop