お姫様はメイド服!?
「はい…荷物纏めといたわ♪」

たくさんの荷物をカグヤに渡す姫帆。

「ありがと…母さん。
んじゃ…もう行くね?」

そう言って,玄関の方を向くカグヤ。

「ねっちゃん行っちゃうの?」

キクナが,久王を振りほどいてカグヤの方へ走った。

「うん…キィちゃん,またね♪」

笑顔を作り,キクナをよしよしした。

「ねっちゃん?悲しいの?」

キクナの言葉に,驚くカグヤ。自分の頬に触り,濡れている事に気付く。

「あれ…おかしいなぁ♪
ばいばい!今までありがとうございました!」

深く頭を下げると,カグヤは急いで家を出た。

何でだろ…
涙が止まらない…
この日を待ってたハズなのに…
ずっと待ってたハズなのに…

「どうしてッ…」

歩きながら,カグヤは止まる事を知らない涙を拭き続けた。

レオンに会うのに…
泣いてたらダメじゃない…

「レオン…」
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