お姫様はメイド服!?
「早く…」

ゆっくり歩くカグヤに,そう言って手を差し延べるレオン。
カグヤは,その手を掴んだ。

「キャッ!!!!」

バタンッ─

「やっと来てくれた…」

レオンの足元には,カグヤの荷物が落ちている。

「レ…レオン?」

レオンの胸の中で,カグヤはレオンを呼んだ。

「来たくなかったですか?」

弱々しいレオンの声。

「そんなわけないじゃない…」

「じゃぁ…何でそんな顔してるんですか?
何で早く…俺の所に来てくれなかったんですか?」

どんどん強くなるレオンの腕。

「レオン…苦しい…」

カグヤの声で,レオンはパッと手を離した。

「すいません…
何か…俺,おかしいですね…」

レオンはそう言うと,カグヤに背を向けて歩き始めた。
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