お姫様はメイド服!?
自転車を止めて,辺りを見渡した。


──こっち


やっぱり聞こえる…

カグヤは,目を瞑り,耳をすました。


──お願い…助けて…


あなたは誰??

心の中で問いながら,目を開くと,白い服を着た小さな女の子が,あたしをみていた。

女の子は,あたしに微笑むと,近くにあった家の中に入っていった。

まるで,着いてきて…と言っているように。

「上等じゃない…」

カグヤは,ドキドキする胸を押さえながら,女の子が入っていった家の前に立った。
< 4 / 240 >

この作品をシェア

pagetop