お姫様はメイド服!?

ｷﾞｨｨ

玄関のﾄﾞｱを開く。
開いた瞬間,木のにおいがｶｸﾞﾔを包んだ。

｢おじゃましまーす…｣

声をひそめながら,軋む廊下を歩く。
奥の方に女の子がいた。

｢ねぇ,あたしにどうしてほしいの??｣

ｶｸﾞﾔは女の子に向かって言うけど,返事はない。

｢おーい？聞いてますかぁ？｣

もう一度。
女の子は,返事をする代わりに,部屋に入っていった。

ふーーと溜め息をついてから,女の子が入った部屋に入る。

｢あれ??｣

部屋に入ったｶｸﾞﾔは,辺りを見渡した。

女の子がいない…

そして気付いた。
この部屋にある,ｸﾛｰｾﾞｯﾄに…