お姫様はメイド服!?
「姫…!」

朝食の時間が終わり,部屋へと帰ろうとしたカグヤを,レオンが呼び止めた。

「何?って…
姫って呼ばないでって言ったでしょ!!」

顔を膨らますカグヤ。

「姫に着いて行く人は決まったんですか?」

それでも,姫と呼ぶレオンを呆れたように睨む。

「決まってないわ…」

プイッと,そっぽを向きながら,カグヤは答えた。

「じゃぁ,俺に行かせてください…」

「え??」

真剣な声に,レオンの方を向いた。

レオンは真直ぐ,カグヤを見つめている。

「俺に,あなたを守らせてください…」

そう言うレオンの目は,茶色く光り,すごく綺麗だった。
少し下げられた眉と,真剣な表情から,顔を逸らせないカグヤ。

触れたい…

心の底でそう思った。
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