お姫様はメイド服!?
「えへへ…」

カグヤは,照れ笑いを零した。

トントン…

「ひゃッ!!!!」

すぐ後ろで,ドアを叩く音がして,カグヤは飛び上がった。

「は…はい?」

慌てすぎて,声が裏返った。

「俺です。」

ドキンッと心臓が大きく鳴る。

「ラビー様が,お話しあるそうです。」

レオンは知らないだろう。
閉まったドアの向こうで,あたふたと,ウロウロしているカグヤを…

「あ…後で行くから…レ,レオンは戻っていいよ!」

いつもより高いカグヤの声。
その変化に…

「いえ,一緒に来いと言われてますんで…」

全く気付いていないレオン。
カグヤは,深く深呼吸すると,ゆっくりドアを開けた。

「姫?どうかしましたか?」

首を傾げているレオンに,深呼吸をした分の溜め息を吐いた。


これでわかったと思うが,レオン・フォートニードは,かなりの鈍感だ。
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