お姫様はメイド服!?
「あなたは,何度言ったらわかるんですか!!
パジャマと裸足で,部屋を出ないでください!」

カグヤは,だってー,と顔を膨らませた。

「いつものメイド服じゃなかったから,心配になって聞きに来たの!」

言い終わりの,『の!』で,レオンの前にジャージを突き出す。

「今日は,特訓ですよ?
ドレスで戦う練習をするつもりだったんですか?」

呆れた声が廊下に響く。

「あ!そうだった!」

カグヤは,思い出した!と,手を叩いた。
大きな溜め息をつくレオン。

「今度,パジャマで廊下を歩いたら…
くすぐりますからね!」

レオンの言葉に,カグヤは,「レオンだったらいいかも♪」とニヤついた。

「わかりましたか?」

「は~い♪」

念を押すレオンに,背を向けながら,手を上げた。
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