お姫様はメイド服!?
さて,

部屋に入ったカグヤは,腰に手を当てながら,鏡の前に立った。

朝からレオンと話せた事だし…
着替えますか!

久し振りの,ズボンに,懐かしさを感じながら,服に手を通した。
いつもなら,使用人に巻かれていた髪も,前みたいに高い所で一つに結んだ。

長い髪を揺らしながら,鏡ね向こうの自分に笑いかけた。

「よし!朝ご飯食べに行こうーっと♪」

スキップしながら,いつもの食堂に向かう。

後ろで揺れる髪が,久し振りで嬉しくなる。

鼻歌にスキップ。
まさに,変人なカグヤは勢いよく食堂の扉を開けた。

「おはようございまーす♪」

…あれ?

扉を開けたポーズのまま,首を傾げるカグヤ。

いつもなら,長いテーブルに座っている皆がいない。

「あ…あれ?」

カグヤの声が,広い部屋に虚しく響いた。
< 75 / 240 >

この作品をシェア

pagetop