だって、キミが好きだから。
琉衣の返事を勝手に決め付けてる。
だって、こんなあたしを誰が好きでいてくれるっていうの?
ありえないでしょ。
だから……これで良かったんだ。
琉衣に全部話して良かった。
……バイバイ。
「待てよ」
後ろからすぐ近くに気配を感じて、グッと腕を掴まれた。
「なに勝手に自己完結してんだよ」
「だ、だって……引いたでしょ?あたし……普通じゃないんだよ?」
「だから?それが付き合えねー理由って言うなら、俺は遠慮しねー」
その瞬間、無理やり振り返らされて。
思いっきり抱き寄せられた。
琉衣の腕がギュッと背中に回されて、スッポリ覆われる形になる。
「俺、中途半端な気持ちじゃねーから。マジで好きなんだ。お前さえいれば、他になんもいらねー」
琉衣の真剣な声が、振動と共に心にすんなり入って来る。