だって、キミが好きだから。


写メの人が誰なのか、喉の奥のつかえが取れなくてモヤモヤしていた。



「ともきの奴、元気にしてんの?」



朔真君はなぜか、あたしの顔を覗き込む。



「ともき……?」



誰?


そんな人、あたしは知らない。



首を傾げると、朔真君は大げさに噴き出した。



「なのちゃんの中学の同級生だろ?ともきの奴、なのちゃんが心配だからって、バスん中で俺に琉衣斗のことを色々聞いて来たじゃん」



「えっ……?」



中学の……同級生?


ともき……なんて人、いたっけ?


顔には見覚えがあるけど、その人のことがまったく思い出せない。


それに……バスで朔真君に会った記憶もない。


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