だって、キミが好きだから。


軽いものにしたかったからあたしはキツネうどんを、琉衣はとんかつセットを注文。


あっという間に食べ終えて、またまた琉衣に奢ってもらった。


いくらあたしが払うって言っても、全然聞き入れてくれなかったから困ったもんだよ。



「買い物行くぞ」



「何買うの?」



「1ヶ月記念のもの」



「え?」



1ヶ月記念……?


それって。



「お前、絶対忘れてただろ?」



「え?あ……」



ど、どうしよう……。


忘れてた。


……忘れて。


忘れて……。


また……忘れちゃった。


あたし……あたしっ。



「ど、どうしよう……あたし、忘れてた」



確実に病気が進行してるってことだ。


嫌だ……なんで忘れてたんだろう。


大事なことなのに。


こんなんじゃ、彼女失格じゃん。



「おい、そんなマジにすんなって。冗談だから」



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