だって、キミが好きだから。
菜花の綺麗な瞳に、俺はどう映ってるんだろうか。
「琉衣斗君、菜花をよろしくね」
「あ、はい。帰りもちゃんと送り届けますんで」
「お母さん、行って来ます」
「気を付けてね」
おばさんは嬉しそうに笑う菜花を見て、柔らかい笑みを浮かべた。
だけどその笑顔はどこか切なげで、そんなおばさんを見ていたら胸が締め付けられて苦しくなる。
おばさんの気持ちが俺には何となくわかるから。
けどさ、菜花は絶対大丈夫だ。
大丈夫に決まってる。
これからも、ずっと俺が菜花を守って行くから。
おばさんにペコッと頭を下げて、菜花と2人で俺の家に向かった。
緊張しているのか、菜花の横顔が心なしか強張っている。
「ぷっ。固くなりすぎだろ」
「だ、だって……!琉衣のお母さんに会うんだよ?緊張しないわけないじゃん……っ!服装とか、これで大丈夫かなぁ?もう少し落ち着いた感じの方が良かった?」
涙目になりながら、菜花が俺の顔を見上げる。
眉を下げて、すっげえ不安そう。
やべ、可愛すぎだろ。
「いや……可愛いから」
「か、可愛いって……!ハデじゃない?」
「全然。すっげえ可愛い」
服装じゃなくて、菜花が。