だって、キミが好きだから。


俺は多分、菜花になら何をされても許せてしまう。


だってさ……スネてる顔見て愛しさが溢れて来るって、おかしいだろ。


俺、マジでどうかしてる。



「悪かったって。機嫌直せよ、な?」



緩みそうになる頬に必死に力を入れて、精いっぱい謝るフリをする。


ホントはもう少し、菜花のスネた顔を見ていたかった。


って、相当なSだよな。



「ダメー、許さない」



「じゃあ、どうしたら許してくれんの?」



「えー、どうしようかなー?」



人差し指をアゴに添えて、悩むそぶりをする菜花。



なぁ、知ってる?


そういうことされたら、もっとイジメたくなっちまうって。


もっともっと、菜花の可愛い姿が見たくなっちまうんだって。


お前は絶対に知らないだろ。


俺がどんどん……お前を好きになっていってるってこと。


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