だって、キミが好きだから。
「も、萌奈は……悪くないよっ。ごめん……ごめん、ね。あたしが悪いから」
萌奈の体にギュッと腕を回して抱きつく。
涙が溢れて止まらなかった。
ごめん。
ごめんね……っ。
あたしが……こんなことになったせいで。
萌奈を傷付けちゃった。
抱き合いながら、2人で声を上げてワンワン泣いた。
そんなあたしたちを琉衣と朔真君が慰めてくれたけど、涙はいつまでも止まらなくて。
ひとしきり泣き終えた時には、お互い涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっていた。
「ぷっ。2人ともひっでー顔!」
目を赤くした朔真君がイジワルに笑う。
きっと……朔真君も心配してくれている。
赤い目を見てそう思った。
ごめんね……そしてありがとう。
琉衣を見ると、琉衣の目も朔真君と同じように真っ赤に充血していた。