だって、キミが好きだから。
あたしは……まだあたしとして生きていたい。
あたしとしての人生をこれからも歩んで行きたい。
あたしがあたしじゃなくなるなんて嫌だよ……っ。
ムリかもしれないけど……琉衣の隣にいたいの。
忘れたくない……っ。
まだ……諦めたくないよっ。
ツラくて苦しくて、気が付くとあたしは家を飛び出していた。
どこでもいい。
どこでもいいから、楽になれるところに行きたい。
バス停を越えて無我夢中で走った。
息が切れて苦しくて、汗がダラダラ流れて来る。
だけど、止まれなかった。
涙も止まらなくて、泣きながら走った。