だって、キミが好きだから。
「今日学校休みだったよな?体調悪かったとか?琉衣斗の奴がすっげえしょんぼりしてたけど」
「あ、ううん。今日は病院の日だったから」
琉衣のことが出た途端、ドクンと胸が鳴った。
「病院の日か、そっか。それより、んなとこで何してんの?」
「え……?いや、あ、えっと。さ、散歩……かな?」
「ぷっ、散歩ね」
意味深にクスッと笑った朔真君には、なんだか全部見抜かれてそうだった。
「じゃあさー、散歩ついでにちょっと付き合ってよ」
「え?ど、どこに?」
「いいからいいから。ほら、行こうぜ」
「え?えー?」
まだ行くなんて言ってないのに、朔真君は強引にあたしの腕を引っ張った。