だって、キミが好きだから。


「お前が“また”泣かねーように、俺に任せたからって」



俺がまた泣かねーように……?


はぁ……?


なんだよ、それ。


またって。


わけ……わかんねーよ。


覚えてて一緒にいたってのかよ?



「これも俺の想像だけど……なのちゃんはやっぱり、お前と離れるつもりなのかもな」



「はぁ……?バカなこと言ってんじゃねーよ」



菜花が全部覚えてる?


うそだ……ありえねーだろ。



「いや、じゃなきゃ俺にんなこと言わねーだろ。ラーメン屋で、すっげえ泣きそうな顔して笑ってたし」



「…………」



菜花が……俺と離れるつもりでいる?


うそだろ……?



「今から菜花んちに行って来る」



「おう、確かめて来い」



朔真に背中を押され、急いで服を着替えた。


< 308 / 343 >

この作品をシェア

pagetop