だって、キミが好きだから。
「ああ、寝てるな」
先生は静かにボソリとつぶやいた。
「だったら出直した方が」
「いや、いいんだよ。寝てるといっても、4年前からずっとだからね」
「え……?」
4年前からずっと?
なんで?
いや……ここは病院なわけだし。
どんな理由があろうとおかしくはない。
「まだ若い子なんだけどね、年は多分キミと同じくらいなんじゃないかな」
そう言って、成瀬先生は俺の方を振り返った。
こっちに来いと目で合図される。
成瀬先生の隣に立ってその女性の顔を近くで見た時、息が止まりそうになった。
心臓がドクドクと高鳴り始め、何が起こっているのかわからずにパニックになりかける。