だって、キミが好きだから。


ずっと会いたかった。


ずっと好きだった。


忘れられなくて、お前だけを見て来たんだ。


なぁ……。


頼むから目を覚ましてくれよ。



積もりに積もった7年分のこの気持ちを、ちゃんとお前に伝えたいんだ。



だから……頼むよ。


お前が好きなんだって。


大切なんだよ。


なぁ。



目の前がボヤけて次第に涙が溢れて来る。


菜花を目の前にして、もうどうにもならなかった。


4年前、俺の存在を忘れていた菜花には好きな男がいたんだろうか?


新しい土地で新しい奴と出会って、どんな毎日を過ごして来たんだろう。


聞きたいことはたくさんある。


けど、他に好きな男がいるなんて信じたくねー。


< 337 / 343 >

この作品をシェア

pagetop