だって、キミが好きだから。
エピローグ
ピコンピコンと心電図モニターの音が近くで聞こえる。
頬に当たるシーツの感触がやけにリアルで、目を開けると目の前がボヤけて見えた。
ん……?
ここは?
そういえば、俺……あれからもう一回菜花の部屋に来たんだっけ。
そんで、そのあと……。
ん?
記憶がねー。
「うわっ、やっべ」
まさか、あのまま寝てたのかよ!?
飛び上がるように体を起こしてハッとする。
やべー!
やべーよ。
こんな大失態をしてしまうなんて。
患者の病室で寝るなんて、前代未聞だろ。
うわー。
やってしまった。
あの優しそうな成瀬先生でも、さすがに怒るかもな。
やべー……。