だって、キミが好きだから。
次の日。
昨日もあんま寝れなくて、寝不足のままギリギリの時間に登校した。
教室や廊下から、いつものように騒がしい声が聞こえる。
「琉衣斗、はよー」
「うぃーっす」
「ちーっす」
「おせーぞ!」
いつもの仲間が次々に声をかけて来る。
俺が来たことで女子の目の色が変わり、きゃあきゃあざわめき始めた。
いつもの光景だからどうってことはない。
興味もねーし。
適当に交わしながら、自分の席に着いた。
すると、それを見計らったかのように朔真がニヤニヤしながら近付いて来る。
なんだよ、その気持ちわりー顔は。
なんか嫌な予感がするな。
「今日の放課後空けとけよ」
「はぁ?なんでだよ?」
「俺らと北上さんのクラスの女子でカラオケ行くから」
「は?」
なんだよ、それ。
「北上さんも来るけど」
朔真がニヤリと笑う。
「はぁ?」
今、なんて言った?
菜花が来るだと。