だって、キミが好きだから。
こいつ……何企んでんだよ。
協力してやるって、絶対ウソだろ?
「矢沢君に変なことされたらすぐ言うんだよ?あたしが助けてあげるからね!」
吉田が牽制するように俺をキッと睨み付けながら菜花に言う。
「しねーよ」
んなとこで出来るわけねーだろ。
「どうだか。矢沢君はどうも信用出来ないんだよね」
なんなんだ、この吉田って奴は。
確かに美人だけど、すっげえ勝気というか。
男勝りだな、おい。
こんなにズバズバ言われたのは初めてだ。
「あ、じゃ、じゃあ……失礼します」
菜花が俺とアオの間に遠慮がちに座った。
えへへと笑いながら、照れたように頬を赤らめている。
「俺、アオイってんだ。よろしくー!」
「あ……うん!あたしは北上菜花です」
「知ってる知ってる。なのちゃんって呼ぶわ」
「え?な、なのちゃん?わ、わかった……!」
イラッ。
なんだよ。
嬉しそうにしやがって。
馴れ馴れしく話してんじゃねーよ。